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ロイエドっていうか、エド→ロイひとり語り。
 

 

「忘れるなんて出来ないし、諦めるなんてもっと無理」恋したくなるお題(配布)より「未病で末期な恋心」


 
まさか。
そう思った時には既に遅かった。
胸に走った痛みに気付かない振りをして、俺は今日も憎まれ口を叩く。
それがアイツと俺の関係。
ただの上司と部下で後見人とその子供。
アイツが優しいのは俺が庇護すべき子供だから。
アイツが俺に便宜を図ってくれるのも、食事に誘うのも、決して俺が特別だからじゃない。
だから勘違いするなと毎回俺は自分に言い聞かせるんだ。
少しでも優しくされると期待してしまいそうになる自分が憎い。
ちょっとでも気に掛けてもらえたら喜んでしまう自分を馬鹿だと罵る。
いっそ盛大に告白して木っ端微塵に振られてしまったら、この気持ちを整理する事ができるだろうか?
そう思った事もあるけど、できなかった。
もしも男なんかに告白されるなんて気持ち悪いとか思われて、後見人とその子供という立場さえ無くしてしまうかもしれないと思ったら、言える訳なかった。
今向けてくれてる優しい瞳が凍る瞬間なんて想像しただけで、耐えられそうになかった。
俺とアイツの唯一の繋がり。
何度勘違いだからと言い聞かせても、何度忘れようと努力しても無理だった。
いつか身体を取り戻して、銀時計も返して、軍とは何の関係もなくなって、落着いたら。
ヒトリでアイツを想って泣こうと思う。
誰も居ない場所で気の済むまで泣いて泣いて泣き切ったら、2度とアイツと逢わずに過ごそう。
いつかアイツが結婚する時には “おめでとう” ってカードを送ってやろう。
痛みには慣れているから耐えられなくはないだろう。
笑ってアンタに逢える日がいつか来ると信じて生きてゆこう。
 

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