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スイマセン、薄桜鬼小話です(目逸らし)
斎藤×千鶴
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「なんだか幸せ」(ligament@ほのぼの)
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「一さん、ぎゅーってしてください」
特に何を話す訳でもないが、千鶴と2人で過ごす寝る前の、
僅かだが幸せを感じる刻(とき)。
今や妻となった彼女の言葉に俺は反応できなかった。
「一さん、ぎゅーってしてください」
何も反応を示さない俺に、聞こえなかったと判断したらしい千鶴は、
再度同じ言葉を唇に乗せた。
「駄目.....ですか?」
「いいや」
不安げに瞳を潤ませた千鶴に、俺は慌てて返事を返す。
途端に浮かぶ満面の笑み。
何年経っても、何度見てもその鮮やかさは俺の目には眩しい。
手を広げて呼べば、彼女は嬉しそうに俺の膝の上に昇って来る。
向かい合って抱き締めれば、俺の胸に頬を寄せ自らの腕を俺の背中へと回す。
華奢で白い腕が俺の心までも包み込む。
「どうかしたのか?」
「いいえ、何もありません。何もないんですけど」
「けど?」
「一さんに甘えてみようかと思ったんです////」
「///////」
えへっと頬を染めて笑う千鶴は、最強だ。
俺の目元も負けず劣らず、赤く染まっていることだろう。
だが、腕の中に感じる温かな体温が、愛おしくて堪らない。
end
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