◆キリリク「幸せの1ページ」の続き◆

「満面な笑みで言ったマイを唇の横を上げて微笑んだナルの姿が．．．」

摩那さまからこの様なご感想を頂き、速攻思い浮かんだ続き話デス。
返信で記載していたのですか行方知れずになりそうだったので収納。

 



　 「私は幸せだなぁーっと思っただけ♪」 

　　満面の笑みで言う麻衣にナルは唇の端を僅かに上げる。 
　　チラリと未だ騒がしい一団に目をやり 
　　誰もこちらを気にしていない事を確認し麻衣に手を伸ばす。 
　　桜に向かって伸ばされたままの麻衣の手を下から包み込む。 

　 「ナル？」 

　　少し驚いた様に見上げてくる麻衣に瞳を細め、重なった手に視線をやる。 
　　その動きに誘われる様に麻衣の瞳もそれを追う。 
　　するとナルはゆっくりとその手を自分の方へ引き寄せる。 


　　それはほんの一瞬。 
　　細い指の先に触れるだけの口付け。 


　　桜は人を惑わせると言うけれどきっとこの人には敵わない。 





　　◆埋もれてしまっていたので小話に格上げしました